うらやまないには?

2022/05/27 (金)

こうやって考えるようになってから,人をうらやむことが少なくなりました.
「金持ちには貧乏ではわからない苦しみがあり,貧乏には金持ちではわからない喜びがある…」

どうしても「隣の芝生は青く見える」もので,人のいいところをうらやみ,自分の足りなさに気落ちすることがありました.
もちろん,見習うべきところは取り入れ,不足している部分は補うように工夫することが大事です.
ただ,実は「青く見える芝生」も,近くで見てみると不揃いだったり害虫がいたりするかもしれません.
何より小まめな手入れも大変でしょう.
物事はいいことばかりとは行かないわけで,見えないところで苦労を抱えてるかもと想像すると,うらやむ気持ちは和らぎます.

大金持ちも,お金の心配はいらないでしょうが,近寄る人が金の亡者に見えて,心が安まらないかもしれません.
いっぽう貧乏だと,程度にはよるでしょうが,貯めたお金で何かの目的を果たせたときの達成感はひとしおだと思います.

病気になった時も,どうして自分だけこんな目に,と周りをうらめしく思うことがあるかもしれません.
でも,周りの人に悩みがないかというとそんなことは無くて,それぞれがそれぞれのストレスにさいなまれています.
むしろ,病気になることで思いやりのありがたさを実感できたり,回復に伴う感謝の気持ちが乾いた心を潤してくれるかもしれません.
そうやって,うらやむことよりうけとめることで,心のバランスを保っていければ,体に宿る治癒力もきっと高まっていくものと期待しています.