さりげなく大事な左

2023/11/06 (月)

どうやら左腕が「五十肩」になったようです.
60歳での発症なので,むしろ若いんじゃないかって慰めてくださる方もいてちょっと嬉しくなりますが,それでもやっぱり痛いです.
経験された方はご存知でしょうが,思わず痛みに体が固まるのはこの3つです.
 ① ジャケットに左腕を通す
 ② 背中のシャツを左腕でズボンに入れる
 ③ 車の後部座席のものを左腕で取る
幸い前方に腕は上がるので手術は大丈夫ですが,ちょっとした動作で痛むたびに,左腕の大事さを痛感します.

自分に欠かせない人を「右腕」と言いますが,その右腕をさりげなくアシストしている左腕があるからこそ,右腕が活躍できます.
商売がうまく行かないことを「左前」と言うのも,もともとは着物を「右前(相手から見て)」に着るのが普通だからですが,支える立場の「左」が「前」となる違和感も語源に影響していると思います.

右利きなら左腕は不器用かもしれませんが,だからこそ出しゃばらずに右腕を助ける大事な役割を受け持っていられます.
むしろ,左腕のゆっくりとした動きが余裕を示すからこそ,楽な暮らしを「左うちわ」と例えたりするのでしょう.
そういうわけで,決して主役になろうとしないさりげない「左」ですが,かと言って無くてはならない大事な脇役であるということを,最近左肩が痛むたびに感じ取っています(笑).